どのような措置がバス乗員乗客の死者ゼロに結びついたのか?
皆さんこんにちは、管太郎です。先日、愛知県の東名高速で、乗用車が中央分離帯を飛び越えてバスと衝突し、乗用車を運転していたお一人が死亡、バスの乗客乗員合わせて45人が重軽傷を負うと言うとても痛ましい事故がありましが、バスのドライブレコーダーに記録された事故の瞬間のニュース映像をみて、バス側の被害の軽さに驚いた人も少なくなかったと思います。というわけで今回は、私達が職長教育で学ぶ「異常時の措置」という考え方に絡めてこの事故の被害がいかにして軽減されたかを分析してみようと思います。「異常時の措置」という考え方は簡単に言うと、何らかの原因で生じた「異常」をその都度「正常」な状態に戻す(正常に戻す=措置)とういう考えで、それを何度も繰り返しながら、最後には「正常」な状態の製品をそれぞれの顧客に引き渡さなければならない、というのがこの教育の主旨となっています。さて今回の事故ですが、バスをめがけて車が飛んでくるような異常時にも関わらず、運転手さんはスムーズにバスを停止させたそうです。自ら負傷されながらも急ハンドルや急ブレーキにならなかったのは、正確な措置を日々とられていた証のように思えます。また、バスガイドさんがまず乗車時に、次に挨拶の時に、最後に高速に上がる時の計3回、乗客にシートベルトの着用を促すアナウンスをされていたそうです。つまりこのバスガイドさんが、乗客がベルトを着用しない事を「異常」であると認識し、その都度「正常」な状態に戻す事を心がけておられたからこそ、このような悲惨な事故の被害を最小限に食い止められたのではないでしょうか?最後に、万が一このリポートをスマートフォンで歩きながらご覧になっている人がいたら、その行動は「異常」ですので直ちにやめてくださいね(笑)。それでは今回の報告はこれまで、本日もご安全に!!